景勝地小黒滝のほど近い山あいの古民家リノベーションを行いました。大東の里山の景色は実はその地域に住んでいる人が感じているよりも豊かで、他の地域から移り住み自然に囲まれて暮らしたいという夢を叶えるには十分すぎる環境があります。伊東さんの家はその豊かな里山の四季の景色を取り込む大きな窓を配し、この家自体も里山の景観に溶け込む事を意識しました。
また、リノベーション時に岩手県耐震改修事業補助金を活用して耐震診断、耐震改修も行っています。
ダイナミックな梁組みと漆喰の美しいコントラストは古民家の魅力で、流行りなど時代に左右されないジブンの価値観を持つ事ができるのが利点でもあります。
古民家リノベでも断熱性能は長期優良住宅以上で、寒冷地であっても薪ストーブでの全館暖房ができるようになり、今まで仕切りの戸を開ける度に部屋に不快な冷気が入るというケンカの元を解消する事ができます。薪ストーブの炎のゆらぎを眺めながらのお酒はジブン特等席であり、そこに壁はないけれども秘密基地になります。薪ストーブの扱いを通じて子供に火の豊かさと取り扱いを学ばせるクライアント様を見て、自動で安全に快適になってる現代の流れの中で基本を教える機会になっている事を目の当たりにしました。
クライアント様のこだわりでいままで使っていた黒く拭き抜いた赤松の床を厚みを揃えてリユースしたり、昔建てた大工さんが柱を一本間違えて短く切ってしまった部分もこの家の歴史として敢えて見せたり、事前調査する中で今まで気づかなかった落款を押してある袖襖を発見して玄関のオブジェとして活躍したりと工事する側としてもこの工事に携わる事がとても思い出になる住まいでした。
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